食べる前はよく洗うように心がけてください。

酵素は前にも述べたように、必度以上で不活性化してしまいます。ゆでたり炒めたりする加熱調理の多食は、間違いなく潜在酵素を大きく消耗させてしまいます。 かといって毎日生野菜のサラダばかり食べていたのでは、飽きてしまいます。そこでおすすめなのが、野菜や果物を「すりおろして食べる」方法です。


昔から「胃の調子が悪い時は、ダイコンおろしを摂るといい」「咳にはレンコンおろしが効く」などといったおばあちゃんの知恵」が日本にはありましたが、すりおろし野菜は体の調子を整えるのに最適な食べ物です。 また野菜をすりおろすと酵素が活性化され、その働きが2倍にも3倍にもなるといわれています。 ダイコンおろしには、ガンを始めとしたあらゆる病気を作っていく「活性酸素」をしっかり駆除する特別な物質が含まれています。 中でもイソチオシアネートは活性酸素を駆除するのにたいへん有効です。これを食物から摂ることはとてもよいことです。 胃はよくなるし、咳は止まるし、ガン予防にもなるなど、あらゆる症状の改善に効果的です。


イソチオシアネートは、ダイコンを始めとするアブラナ科野菜特有のファイトケミカルです。 イソチオシアネートは加熱するとなくなってしまいますから、生で食べることがボイントです。 特にダイコンをおろすとイソチオシアートは大変に活性化します。 ダイコンおろしはまさに「食べるクスリ」といってよいほどの存在なのです。 ダイコンの頭としっぽを比べると、しっぽの部分の方がイソチオシアネートは活性化しやすいのです。 ただ、しっぽの部分は辛みが強いものです。 食べにくい場合は、生味噌をダイコンおろしに溶くと、辛みが気にならずおいしくなります。 さらに生味噌には良質のアミノ酸が多く含まれ、酵素もたっぷりですから、まさに一石三鳥の効果が得られます。 「生味噌溶きダイコンおろし」ほど体によく、ダイエットに最適な食べ物はなかなかないといえるでしょう。


すりおろして食べる野菜というと、ダイコンの他、ニンジン、ヤマイモなどがポピュラーです。 この他、カブやショウガ、レンコン、キュウリ、タマネギ、ニンニクなどもすりおろすのに適しています。 キャベツやサツマイモ、ジャガイモなども、私は患者さんにすりおろして食べることをおすすめしています。 すりおろし野菜はそのまま食べる以外にも、ドレッシングにしたり、冷製スープ(過熱による酵素の破壊を防ぐため)に入れたり、食べ方のバリエーションが豊富です。 ぜひ、毎日の食事に取り入れてみてください。


また、生のナッツ、種、豆などには「酵素阻害剤」が含まれているため、腐敗したり、自然に熟したりすることがありません。 そのため生のまま食すると、私たちの体内酵素を極端に使い過ぎることになります。 玄米や大豆、小豆、ヒエ、アワ、キビといった植物の種子には、子孫を残すため、動物に食べられないように身を守る先天的な防御物質が存在します。 種は土の上に落ちても腐らず、やがて発芽に適した暖かい季節になると芽を出します。 それまでは栄養成分を貯蔵して決して外に出さないメカニズムを持っています。 その因子が、ABA(アブシジン酸)やフィチン酸などです。


特に植物ホルモンであるABAは大変強い発芽抑制因子として働き、植物の発芽を調節しています。 ABAには細胞活性抑制、発芽抑制、老化促進などの作用があるため、人体には毒なのです。 このため、生のナッツや豆などを食べ続けていると、肝臓ガン、膵臓ガンなどになりやすくなってしまいます。 生のナッツなどの「酵素阻害剤」は、酵素以外の栄養素の消化・吸収も妨害します。 加熱調理すると部分的に酵素阻害剤は中和されますが、酵素も破壊されてしまいます。 「酵素阻害剤」を中和するには、湿気を与えて、ある程度時間をおくことが効果的です。 生のナッツや種、豆などは、2時間以上水につけてから食べるようにしましょう。


ABAの害を防ぐためには、果物は絶対に種も食べないように気をつけたいものです。 先日「自然農法のリンゴならまるごと食べた方がよい」といって、種まで生で食べていた8歳の男性が脳卒中で突然倒れ、亡くなったという話を聞きました。 これはABAの毒によるものかもしれないと私は思っています。 とにかくリンゴやミカン、スイカ、メロン、ブドウ、ナシなどの種は食べないようにしましょう。 種で食べてよいものはイチゴ、キウイフルーツ、キュウリ、トマトくらいです。 こういったことから、玄米などの種は2時間以上水につけてから炊くことに大きな意味があります。 いわゆる酵素抑制物質(ABA他)が2時間の浸水で解除するからです。 アメリカの学会誌によると2時間以上でないと解除されにくいらしいので、2~4時間は水に浸けてほしいです。